交通事故に遭遇したら、衝撃で骨折をしたりむち打ちなどの怪我をしてしまうことがあります。そうなると、痛みやしびれなどの症状に苦しむことになり、長期間の治療を余儀なくされることもありえます。そのような被害が出たときには、被害者は加害者に賠償金を請求して、治療費を含んだ賠償金を受け取ることになります。
でも、しかしながら交通事故後に起きうることとして、事故の直後は打ったところに痛むなど軽度の怪我しか自覚していないのに時間が経ってからむち打ちなどの症状が出てきてしまうというケースです。
事故直後に検査をしても問題がなかったのに、何故時間が経ってから症状が出てくるのかというと、衝撃でダメージが加わっているのは確かなのですが、炎症が出るまでの時間が経過していないこと、事故が起きたということで精神的に緊張してしまい怪我をしているのかが判別しにくいということがあります。
時間が経ってからの怪我が厄介なのは、早期に治療をしていればすぐに治ったはずなのに、症状が悪化してから治療を開始したために治るまでに時間がかかってしまうことです。また賠償金の請求ということでは、時間が経ってからだと事故との因果関係があるのか、ということがわかりにくくなってしまうという点も問題です。数ヶ月後に症状が出たとして、それは日常生活で起きたことが原因ではないかと言われてしまうからです。
交通事故の賠償では、どれだけ深刻な後遺症があるとしても、後遺障害であると診断されなければ賠償金を受け取ることが出来ません。事故直後はなんとも無くても、時間が経ってから醜状が出る可能性を考えて、CTやMRI検査をしていれば、レントゲンでは発見できなかった体の異常を発見でき、事故との因果関係を証明しやすくなります。